既存のホームページを長く運用していると、少しずつ更新しにくさが出てくることがあります。
たとえば、お知らせを1つ追加するだけでも制作会社へ依頼しなければならない。
サービス内容を直したいのに、どのファイルを触ればよいか分からない。
スマートフォン表示が古くなっている。
昔作ったHTMLサイトのままで、ブログや実績を自社で追加できない。
このような場合、既存サイトのWordPress化を検討する価値があります。
WordPress化とは、今あるホームページの内容やデザインを活かしながら、WordPressで管理できるようにすることです。
ただし、単純に「今のページをWordPressに移せば終わり」という作業ではありません。
ページ数、URL、問い合わせフォーム、サーバー環境、スマートフォン表示、SEO、公開後の保守まで確認しないと、移行後に困ることがあります。
この記事では、既存サイトをWordPress化するときに確認すべきこと、進め方、費用が変わるポイント、注意点を実務目線で解説します。
既存サイトのWordPress化とは
既存サイトのWordPress化とは、現在公開しているホームページを、WordPressの管理画面から更新できるように作り直すことです。
特に対象になりやすいのは、HTMLで作られた古いホームページです。
HTMLサイトは、ページ自体は軽くてシンプルですが、更新するにはHTMLファイルを直接編集する必要があります。社内に編集できる人がいない場合、ちょっとした修正でも制作会社へ依頼する形になりがちです。
WordPress化すると、お知らせ、ブログ、実績、事例、よくある質問などを管理画面から追加しやすくなります。
たとえば、次のようなサイトではWordPress化を検討しやすいです。
| 現在の状態 | WordPress化で改善しやすいこと |
|---|---|
| お知らせ更新を毎回外注している | 管理画面から投稿できる |
| 実績や事例を増やせない | 専用の投稿機能を作れる |
| 古いHTMLサイトのまま | ページ構成を整理できる |
| スマホ表示が古い | レスポンシブ対応を見直せる |
| コラムを増やせない | SEO記事を追加しやすくなる |
| 制作会社と連絡が取りにくい | 管理しやすい体制に変えられる |
WordPress化は、見た目を変えるだけの作業ではありません。
公開後に更新しやすいホームページへ作り替える作業です。
WordPress化とリニューアルの違い
既存サイトをWordPress化する場合、よくあるのが「WordPress化だけでよいのか、リニューアルも必要なのか」という相談です。
WordPress化は、現在のサイトを活かしながら管理しやすくする考え方です。
リニューアルは、デザイン、構成、文章、導線まで大きく見直す考え方です。
既存サイトのデザインや内容がまだ使える場合は、WordPress化だけでもよいことがあります。
一方で、次のような状態であれば、WordPress化と同時にリニューアルした方がよい場合もあります。
- デザインが古い
- スマートフォンで見づらい
- サービス内容が大きく変わっている
- ページ構成が分かりにくい
- 問い合わせ導線が弱い
- 古いページが多く残っている
- SEOを意識した構成になっていない
単にWordPressへ移すだけでは、古い問題をそのまま引き継いでしまうことがあります。
そのため、まずは現在のサイトを見て、残す部分、直す部分、削除する部分を整理することが大切です。
既存サイトをWordPress化するメリット
既存サイトをWordPress化する一番のメリットは、更新しやすくなることです。
会社のホームページは、公開後も情報が変わります。
サービス内容、料金、実績、採用情報、営業時間、事例、お知らせなど、更新したい内容は意外と多いものです。
そのたびに外部へ依頼していると、費用だけでなく、更新までの時間もかかります。
お知らせやブログを自社で更新できる
WordPress化すると、お知らせやブログを管理画面から投稿しやすくなります。
たとえば、年末年始のお知らせ、臨時休業のお知らせ、イベント案内、採用情報、サービス紹介記事などを自社で追加できます。
更新のたびにHTMLファイルを触る必要がないため、担当者が基本操作を覚えれば、日常的な情報発信がしやすくなります。
実績や事例を追加しやすくなる
制作実績、導入事例、施工事例、お客様の声などを増やしたい場合にもWordPressは向いています。
最初に実績用の投稿機能を作っておけば、管理画面から項目を入力するだけで実績ページを追加できるようになります。
たとえば、
- タイトル
- 業種
- 対応内容
- 写真
- 説明文
- エリア
- 関連サービス
などを決めておくと、担当者が変わっても更新しやすくなります。
SEOやコラム運用に使いやすい
WordPressは、ブログやコラムを増やしていく運用と相性があります。
ただし、WordPress化しただけで検索順位が上がるわけではありません。
大切なのは、どのキーワードで記事を作るか、どのサービスページへ内部リンクするか、どの情報を読者に届けるかです。
既存サイトをWordPress化するタイミングで、コラムカテゴリや記事一覧、サービスページへの導線を整えておくと、公開後にSEO運用を始めやすくなります。
保守管理しやすい状態にできる
古いHTMLサイトや古いCMSサイトは、どこに何のファイルがあるか分かりにくくなっている場合があります。
WordPress化することで、ページ管理、画像管理、投稿管理、フォーム管理を整理しやすくなります。
ただし、WordPress化後はWordPress本体、テーマ、プラグインの更新が必要です。
そのため、作って終わりではなく、保守管理まで考えておくことが重要です。
既存サイトをWordPress化する流れ
既存サイトをWordPress化するときは、いきなり制作を始めるのではなく、現在のサイトを確認するところから始めます。
特に、ページ数、URL、サーバー環境、フォーム、SEO状況は最初に確認しておきたい部分です。
現在のサイトを確認する
まず、現在のホームページの状態を確認します。
確認する内容は、主に次の通りです。
| 確認項目 | 見る内容 |
|---|---|
| ページ数 | 何ページ移行する必要があるか |
| URL | 既存URLを維持するか、変更するか |
| デザイン | そのまま使うか、見直すか |
| スマホ対応 | レスポンシブ対応が必要か |
| フォーム | 問い合わせフォームの項目・送信先 |
| サーバー | WordPressが動く環境か |
| SEO | 検索流入があるページはどれか |
| 更新内容 | 自社で更新したい箇所はどこか |
ここを確認せずに進めると、後から追加費用や作業のやり直しが発生しやすくなります。
特に、検索からアクセスがあるページを誤って削除したり、URLを変えたりすると、SEOに影響することがあります。
WordPress化する範囲を決める
次に、どのページをWordPress化するかを決めます。
既存サイトのすべてのページを移行する必要はありません。
古いお知らせ、内容が重複しているページ、今は使っていないサービスページなどは、整理した方がよい場合があります。
考え方としては、次のように分けます。
| 区分 | 対応 |
|---|---|
| 今後も必要なページ | WordPressへ移行する |
| 内容が古いページ | 修正して移行する |
| 重複しているページ | 統合する |
| 不要なページ | 削除または非公開を検討する |
| SEO流入があるページ | 慎重に扱う |
WordPress化は、サイトを整理する良いタイミングです。
すべてをそのまま移すのではなく、今後使うサイトとして必要な内容に整えることが大切です。
更新機能を決める
WordPress化で重要なのは、どこを自社で更新できるようにするかです。
何でも管理画面から変更できるようにすると便利そうに見えますが、設計が複雑になることもあります。
逆に、更新したい部分が固定ページの中に埋め込まれていると、公開後に編集しにくくなります。
よくある更新機能は、次のようなものです。
- お知らせ
- ブログ
- コラム
- 実績
- 事例
- よくある質問
- 採用情報
- スタッフ紹介
- セミナー情報
- 商品紹介
「どの情報を、誰が、どれくらいの頻度で更新するのか」を考えておくと、適切な設計にしやすくなります。
WordPressを構築する
移行範囲と更新機能が決まったら、WordPressを構築します。
作業としては、WordPressの初期設定、テーマ作成、固定ページ作成、投稿機能設定、フォーム設定、プラグイン導入などがあります。
このときに注意したいのは、プラグインを入れすぎないことです。
プラグインは便利ですが、数が増えるほど管理が複雑になります。更新時の不具合や表示速度にも影響することがあります。
必要な機能を整理し、できるだけ管理しやすい形で構築することが大切です。
公開前に確認する
WordPress化した後は、公開前の確認が重要です。
特に以下は必ず確認したいところです。
- トップページの表示
- 下層ページの表示
- スマートフォン表示
- 問い合わせフォーム
- 自動返信メール
- リンク切れ
- 画像表示
- URL変更の有無
- リダイレクト設定
- title・description
- Googleアナリティクス
- Search Console
- サイトマップ
見た目だけ確認して公開すると、フォームが届かない、スマートフォンで崩れている、重要ページのURLが変わっているといった問題が残ることがあります。
WordPress化の費用が変わるポイント
既存サイトのWordPress化は、サイトの状態によって費用が大きく変わります。
「何ページあるか」だけでなく、「どこまで再現するか」「どこまで更新できるようにするか」「SEOをどう引き継ぐか」で作業量が変わります。
ページ数
移行するページ数が多いほど費用は上がります。
ただし、ページ数が多いサイトでも、古いページを整理すれば作業量を抑えられることがあります。
見積もり前には、全ページを移す前提にするのではなく、残すページと整理するページを分けて考えるのがおすすめです。
デザインの再現度
既存デザインをそのまま再現する場合でも、意外と工数がかかることがあります。
特に古いサイトは、現在のスマートフォン表示に合っていないことがあります。
その場合、見た目をそのまま移すよりも、WordPress化のタイミングで一部デザインを見直した方がよいこともあります。
更新機能の数
お知らせだけを更新できるようにする場合と、実績、事例、FAQ、採用情報、コラムまで管理しやすくする場合では、設計の手間が変わります。
更新機能が増えるほど費用は上がりますが、公開後の運用はしやすくなります。
ここは初期費用だけでなく、公開後の更新コストも含めて判断した方がよいです。
URLとSEO対応
既存サイトに検索流入がある場合、URLの扱いは重要です。
URLが変わる場合は、リダイレクト設定が必要です。
また、既存ページのtitle、description、見出し、本文、内部リンクをどう扱うかも確認する必要があります。
SEO流入があるページを不用意に削除すると、アクセスが落ちる可能性があります。
サーバー環境
現在のサーバーでWordPressが動くかも確認が必要です。
WordPressを動かすには、PHPやデータベースが必要です。古いサーバーでは、WordPressの推奨環境に合わない場合があります。
その場合は、サーバー移転も含めて検討する必要があります。
サーバー移転が発生する場合、メール設定やDNS設定にも注意が必要です。
既存サイトをWordPress化するときの注意点
WordPress化で失敗しやすいのは、移行作業だけに目が向いてしまうことです。
本当に重要なのは、移行後に使いやすくなるかどうかです。
すべてのページを移す必要はない
古いサイトには、今は使っていない情報が残っていることがあります。
終了したサービス、古いキャンペーン、更新されていないお知らせ、重複した説明ページなどです。
こうしたページをすべてWordPressへ移すと、管理が複雑になります。
WordPress化の前に、ページの棚卸しをしましょう。
URL変更に注意する
URL変更は、SEOに影響することがあります。
検索からアクセスがあるページは、できるだけURLを維持するか、変更する場合はリダイレクト設定を行う必要があります。
特にサービスページや実績ページなど、問い合わせにつながっているページは慎重に扱いましょう。
フォームとメールを必ず確認する
WordPress化後に意外と多いのが、フォームやメールの確認漏れです。
問い合わせフォームが送信できるか、管理者にメールが届くか、自動返信メールが届くかを確認しましょう。
フォームが動いていないと、サイトは表示されていても問い合わせを逃してしまいます。
公開後の保守を考えておく
WordPress化した後は、WordPress本体、テーマ、プラグインの更新が必要です。
バックアップ、セキュリティ確認、フォーム確認も必要になります。
「WordPress化したら終わり」ではなく、公開後に誰が保守するかを決めておくことが大切です。
シイテに既存サイトのWordPress化を相談する場合
シイテでは、WordPressを使ったホームページ制作や、公開後の保守・更新作業についてご相談いただけます。
既存サイトのWordPress化を検討している場合も、まずは現在のサイト状況を確認することから始めます。
「今のサイトをそのままWordPress化できるのか」
「リニューアルもした方がよいのか」
「どのページを残すべきか」
「SEOに影響が出ないように進めたい」
「公開後の保守も相談したい」
このような段階でもご相談可能です。
現在のサイト状況から確認します
既存サイトのページ数、URL、デザイン、サーバー環境、フォーム、更新したい内容を確認し、WordPress化する範囲を整理します。
すべてを移行するのではなく、今後使うサイトとして必要なページを見極めることを大切にしています。
更新しやすい設計を考えます
WordPress化する場合は、公開後の更新しやすさが重要です。
お知らせ、ブログ、実績、事例、よくある質問など、自社で更新したい内容に合わせて設計します。
「管理画面からどこを更新できるようにするか」を最初に整理しておくことで、公開後の運用がしやすくなります。
SEOや保守も含めて相談できます
既存サイトに検索流入がある場合は、URLやページ整理にも注意が必要です。
シイテでは、SEOを意識したページ構成やコラム運用、公開後の保守メンテナンスについてもご相談いただけます。
WordPress化後の更新やバックアップ、フォーム確認なども含めて、長く使いやすいサイト運用を考えます。
まとめ
既存サイトをWordPress化すると、お知らせ、ブログ、実績、事例などを自社で更新しやすくなります。
ただし、単純に今あるページを移し替えるだけでは不十分です。
ページ数、URL、SEO、サーバー環境、フォーム、スマートフォン表示、公開後の保守まで確認する必要があります。
特に、検索からアクセスがあるページや問い合わせにつながっているページは、慎重に扱うことが大切です。
WordPress化の費用は、ページ数、デザイン再現、更新機能、SEO対応、サーバー環境によって変わります。
古いHTMLサイトや更新しにくいホームページで困っている場合は、まず現在のサイトを確認し、WordPress化すべき範囲を整理するところから始めましょう。
シイテでは、既存サイトのWordPress化、WordPress制作、公開後の保守メンテナンスまでご相談いただけます。